日経新聞によるとTFX(東京金融取引所)が昨日、外国為替証拠金(FX)取引「くりっく365」で、先月末に南アフリカ通貨のランドが実勢を大きく下回る「異常な価格」で取引されたことで多額の損失を計上した個人投資家を対象に特別措置を講じると発表しましたようです。

 希望する顧客の取引を問題が発生する前の状態に戻し、投資家は取引を継続するか、異常な価格で被った損失を取り戻して取引を終えるかを選べるとのことで、TFXによれば、取引終了間際の4時59分33秒に、直近約定レートに比べ約30%円高となる8.415円の約定が成立したが、これは「くりっく365」市場におけるマーケットメイカー1社が提示したレートであったこと。

また、当該日時において、NYにおける米ドル等の主要通貨の急速な下落や、株価の急落などから、南アフリカランドを含むマイナー通貨に関して流動性が急速に低下している状態にあり、同社は、これらの急激な変動を踏まえ、同社のシステムに従って、極めて広いスプレッドのレート提示を行い、その結果、当該8.415円が提示された直後に、11円台でのレートのビッドが全て約定され、残った8.415円のビッドも瞬時に取引されることになったとのこと。

 通常であれば、市場実勢からかけ離れたレートが提示された場合には異常レートとしてはじくことになっているが、急激な変動でこの異常レートより上のビッドが次々と約定してしまい、残った異常レートが瞬間的に約定してしまったとの説明のようです。
 しかし、マーケットメーカーが米ドルベースのレートを提示したのではないかという見方もあるようで、当日の市場実勢でのZARの最安値は10.7円レベルでしたので、8.415がUSドルベースであれば、このときにドル円レートはほぼ90円です。ありえない話ではありません。

 真相は分かりませんが、今回は特例措置として、当該価格の約定及び当該約定を直接の起因とするロスカット約定について、建玉回復のための反対取引の受付を行うようです。

 結果として昨日の終値で、ZARの対円レートは11.9円レベルであり、建玉を回復すれば結果オーライということなのでしょうが、戻せば良いというものでもないような気がしますが、この1週間の取引を喪失したことによる損害等証明できない以上、玉を回復することが精一杯ということなんでしょうね。